「それって同時ミーティングじゃなくて良いよね?」という会議

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Malachi WittによるPixabayからの画像

同時ミーティングじゃなくても良い会議とは

ミーティングとは通常同じ時間帯に複数人数が会して情報を共有したり議論したりする場と理解されています。

もし仮に会議に時間の拘束がなかったらどうでしょうか?

すなわち同時に参加する必要がない会議というものを考えてみてはどうでしょうか?

もちろん会議である以上、他の人とやり取りする必要はありますが、日時が自由であれば、深夜や土日の時間でも自由に使って会議に参加することができます。

同時に参加する必要がない会議とはどのようなものでしょうか?

下記にいくつかの例を挙げてみました。

アナウンス・告知

情報提供のためだけに従業員を拘束するのではなく、発表された内容を自分の時間で自由に閲覧できるようにしてはどうでしょうか。

会社内、部署内、チーム内の一方的な情報共有を、全体像を把握するためにさっと読み飛ばしたり、逆に細かい点を確認するために読み返したりできます。

ミーティングに依らないアナウンス情報共有によって、チームメイトが詳細を知りたい内容を選択し、最も対応しやすいタイミングで読んだり観たり聞いたりすることができます。

状況アップデート

自分の仕事内容をチームに伝え、チームの仕事内容を把握するには、文書化する方が簡単です。

この確認作業は、チームのためだけでなく、自分の責任を確認するためにも有効です。

一週間を振り返り、これからの一週間を見据えることで、時間を大切に使い、自分とチームメイトとの約束を守ることができます。

ブレインストーミング

研究によると、従来のブレインストーミング会議では、他の方法に比べて良いアイデアが出にくいという結果が出ていますが、それでも多くの組織では、ブレインストーミング会議が一般的に行われています。

時間に余裕がないときにはブレインストーミングは上手くいきません。

場合によっては2日間あるいは2週間ほどにわたって断続的に行う方が効果的との研究もありますので、十分な時間を設けることが必要です。

そのためには同時参加よりも書き物で情報を共有しながらの方が良いのです。

キックオフや計画会議

「書き物にしろ」という言葉がよく使われるのには理由があります。

契約やビジネス上の取引について使われることが多いこの言葉ですが、チームでプロジェクトを立ち上げる際にも同じことが言えます。

まず、すべてを文書化することで、スコープ、タイムライン、責任の所在などを明確にすることができます。

コミュニケーションの履歴を使えば、すべてを簡単に参照することができ、質問には誰もが見られるように透明性をもって答えることができます。

しかし、関係者の間で多くの依存関係があり、仕事のスケジュールを調整しなければならない場合や、プロジェクトの範囲について不明な点が多い場合には、キックオフミーティングから始めた方が簡単です。

ただし、全員が同じ理解を共有できるように、結果を必ず書面に書き下してください。

仕事の進行

一度プロジェクトを立ち上げれば、離れていても多くの仕事を一緒にこなすことができます。

仕様の変更、問題の解決、新しいアイデアのやり取りなど、チームが同じ時間、同じ場所に集まらなくても効果的に作業を進めることができます。

ただし、きちんとした文章で、きちんと整理されたコミュニケーションをとっている場合に限ります。

レビュー、フィードバックの要求、および承認

最も有益なフィードバックは、自分のコメントを反芻し、明確に伝えるための十分な時間があるときにできます。

広告のイメージを見たり、プログラムのコードを調べたり、価格変更についての難しいコミュニケーションプランを練ったりするのに時間をかけることで、問題点を把握することができます。

特に、細部にこだわる仕事をするのに最も適した時間帯を選ぶことができます。

同時に行わないレビューにはもう一つの利点があります。

それは、ミーティング以外の場でチームメイトが承認を行えるようにすることで、集団思考、つまり雰囲気に飲まれることを避けることができます。

リアルタイムで顔を合わせていない会議では、各利害関係者は自分の考えをまとめ、率直な評価を下すことができます。

全員が集まれない時は

今さら言うまでもないことですが、意思決定者や必要な参加者がいない会議はすべきではありません。

全員が同じ時間に同じ部屋に集まれない場合は、全員が参加できるような書面でのコミュニケーションに変えましょう。

代替できない会議とは

逆に、リアルタイムで会うことでしか実現できない会議というものがあります。

それぞれどのようなものでしょうか?

みていきましょう。

人とのつながりを作る

新しいチームメンバーの紹介、カジュアルな集まり、上司との定期的な1対1のミーティングなどは、顔を合わせていないときと合わせているときとでは同じではありません。

チームメイトの声のトーンや表情を見て、仕事とは関係のない話をすることで生まれるつながりを感じることができれば、コミュニティ意識を高めることが簡単にできます。

仲間意識を高めるには、対面やビデオでの会話のほうがはるかに簡単です。

タイムリーな意思決定

同時に会わないということは、すなわちその分コミュニケーションが遅くなります。

そのため、緊急事態が発生したとき、例えば、報道関係者に送ろうとしていた文章に法律用語のミスがあった場合や、学校のデータ流出について保護者に至急メールを送る場合など、関係者全員と同じ部屋や電話で話し合う必要があります。

緊急事態が過ぎ去りったら、チーム全体向けの報告書を作成するとよいです。

これは、透明性のある情報を共有し、何が良かったかをチームで振り返り、次回に向けて何を改善すべきかを決めるために効果的な方法です。

細かくて複雑な問題

手順や詳細なワークフローを書き物で送付することもできますし、そうすべきだと思いますが、相互依存関係が複雑に絡み合う場合や、混乱やエラーが発生する可能性がある場合には、ミーティングを行って同じ見方を共有することをお勧めします。

ミーティングの前には、関連する情報をすべて事前に提供することを忘れないでください。

そうすれば議論するための準備をすることができます。

感情的な議論

人間のコミュニケーションは、ボディランゲージ、トーン、顔の表情に大きく依存しています。

残念ながら、文字によるコミュニケーションにおいては、それを補完する解決策は見つかっていません(絵文字やGIFが多くの力を発揮してくれますが)。

建設的な批判をしたり、人事上のデリケートな問題を話し合ったり、従業員の解雇などの厳しい会話は、直接会って話す必要があります。

最後に

パンデミックに直面したとき、私たちは仕事の進め方を考え直さなければなりませんでした。

研究によると、従業員がチームメンバーとのコミュニケーションのタイミングをコントロールできるようにすることで、幸福感、価値観、生産性の向上につながることがわかっています。

一方で、会議の習慣はなかなか抜けません。

まずは、定期的に行われるミーティングを1つだけ書面に移行し、その結果を確認してみましょう。

皆さんにとって何かしらの参考になれば幸いです。

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