この記事の内容
エグゼクティブの転職の流動性はコロナ前と変わらない
トップファームと呼ばれるヘッドハンティング会社には5社ほどあり、
- Egon Zehnder
- Korn Ferry
- Spencer Stuart
- Heidrick & Struggles
- Russell Reynolds Associates
がそれに相当します。
筆者はこれら全ての会社と雇用者としても転職者としても仕事をしたことがありますが、それぞれに異なる特徴を持っています。
大きく分けるとヘッドハンティングをビジネスの中心に据えるところとタレントの評価やコーチングを主に構えるところにわかれます。
その中の一社 Egon Zehnderによる記事が興味深い内容だったのでここで紹介したいと思います。
タイトルは
Executive Mobility is not Dead
です。
エグゼクティブが転職に動き続ける4つの理由
この記事ではCOVID-19による影響によってエグゼクティブの転職動向がどのように変化するのかについて語っています。
結論としては以前と同様のレベルで転職に向けて動き続けるだろうと言うものです。
以下に4つの理由を述べます。
1. 燃え尽き症候群
コロナ影響のためにエグゼクティブの方は多様なアクションのために奔走しています。
新しいビジネスのシナリオを検討したり、人員削減計画を策定してそのコミュニケーションを設計したり、あるいは銀行や投資ファンドとの交渉を行っているということもあるかもしれません。
一方で家庭にはいるものの、ずっと仕事し通しで家庭の一員として全く機能していない状況に対して家族からはプレッシャーをかけられているかもしれません。
そんな多忙の生活の中、ふと我に返ったときに仕事を変えて休みたいと思うのは自然なことでしょう。
2. ストックオプション無効化
エグゼクティブの報酬のうちストックオプションが占める割合はかなりあります。
このストックオプションの存在によって長期間その企業に勤めるというインセンティブにもなります。
しかしながら、企業業績が不透明になったことでそのストックオプションがほぼ無意味になった途端、会社を辞めることにためらいがなくなります。
自分から辞めても金銭的な損失が少ないからです。
このことがより転職の方向にエグゼクティブを向かわせます。
3. 適性不適合
コロナ影響は会社の方向性を大きく変化させました。
このような会社の変化によって要求する人材のスペックも大きく変化します。
エグゼクティブのスキルはある領域に特化したものが多いです。
しかしながら、会社の方向性が変化することによって、以前に雇ったエグゼクティブのスキルは不要になってしまうこともあるでしょう。
例えば、対面のミーティングに強い営業の管理職などはその最たる例かもしれません。
すなわち、コロナによって会社から求められなくなるということです。
4. 充足感欠如
上記の点とも近いですが、求められる仕事の内容が変わったために「つまらなくなる」という変化です。
例えば、新しく人を雇ってチームを作るという役割に期待して転職したにも関わらず、いま会社から求められることが、その雇ったばかりのチームメンバーの解雇だとしたらやる気を出せるでしょうか。
このような状況が毎日続けば、当然それを続けるやる気もなくなります。
最後に
コロナによって企業の環境、求めるものは大きく変化しました。
当然ながら、それはそこにいる従業員への要求も変化させました。
これによって「ヒト」という資源はどんどん流動していくことでしょう。
一方で重要なことはニューノーマルにおいて求められるスキルを身につけることです。
皆さんにとって何かしらの参考になれば幸いです。
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