この記事の内容
AIが本当に人間の生活に入れるかを論じた講義
スタンフォード大学はたびたび先進的な技術やビジネスについての講義を公開してくれます。
その中で今回はAIすなわち人工知能に関する講義について紹介したいと思います。
Michael Bernstein教授によるこの講義の論点は非常に興味深く、AIの判断は人間の判断にとって代わることができるかというものです。
すなわちAIが人間の生活の一部を本当に担うことができるかどうかが最大の論点です。
AIは人間と交流する必要があるがAIは間違える
AIを用いる最大の目的は人間の生活を助けることです。
AIの最後のアウトプットは人間に提供されるます。
すなわちなんらかの形でAIは人間と交流する必要があります。
しかし、現在のAIは完全というわけではありません。
iOSのSiriやAmazonのAlexaを見ていればわかると思います。
みなさんはSiriと会話して完全な答えを得ることはできるでしょうか。
おそらく「Siriでも答えられるような簡単な質問」に絞るということを意図的に行っているのではないでしょうか。
AIで置き換えるのではなくAIで補完する
そのような水準にあるAIに人間の判断を委ねるわけにはいきません。
例えば自動運転機能を持つ自動車をオートパイロットで走らせていて、入る車線を間違っていた場合、人間の手で修正する必要があります。
しかし、それまでAIが行っていた判断から人間の判断に切り替える際に大きな判断の落差が発生します。
AIに人間の判断の一部を委ねることは、そのAIから人間の判断への切り替えに大きなズレを生じさせることになってしまいます。
このズレを防ぐためには、AIによって判断を置き換えるのではなくAIによって人間の判断を補完することが必要です。
AIに判断させるのではなく、人間の判断に資する情報や分析を供給するのがベストの活用法です。
例えば、人間による分析を加速する、あるいはどの選択肢が良いかを提案するという使い方が考えられます。
最後に
講義の一番最後に
「人間はベストの正解が得られるよりもエラーがないことを好む」
という言葉があり、これがとても印象に残っています。
エラーを発生させるAIよりも、ある程度妥協があってもエラーのない使い方がしばらくはAIの正しい使い方と言えるでしょう。
そしてそのためには人間の判断を置き換えるのではなく人間の判断を補完する使い方がベストであるということです。
皆さんにとって何かしらの参考になれば幸いです。
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