分析結果の正しさは行動によって初めて証明される

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相関関係か因果関係か

事象やデータの分析をしているとそこに「相関関係」が現れることがあります。

Aが増えれば増えるほどBも増える

というような関係です。

しかしながら、そこに因果関係があるかどうかはまた別の話です。

たとえば

「赤い色が好きな人にはお金持ちが多い」

という相関関係を示すデータ分析結果があったとしましょう。

ここには相関関係は存在するかもしれませんが、因果関係としては明確なものはありません(ないはずです)。

一方

「気温が高い日にはガリガリ君がよく売れる」

という分析は相関関係であり、明確な因果関係があります。

このように、相関関係のみなのか、相関関係の裏に因果関係があるのか、事象や分析結果によって状況が異なります。

因果が不明な相関関係であっても結果が出る

因果が不明な相関関係に問題があるかと言われれれば、合理的な理由が無いという点で再現性の確からしさが低いということになるでしょう。

しかしながらその相関関係が強い、すなわち因果関係が不明ながらも再現性が強いということであれば狙った結果を期待することができます。

上記の例で「赤い色が好きな人にはお金持ちが多い」という相関関係が仮に非常に強いものだとしましょう。

上記仮定が成立するならば、赤い色が好きな人を探し続ければお金持ちに会える確率が高くなり、結果(お金持ちを見つける)に対しては有効な手段となります。

事後に理由を付与するのは簡単

しかし過去に発生したものに対して事後に分析して講釈を付けることは比較的容易なことです。

よく株価の動きの分析で「ここにサインが出たから株価が上がった」などとの内容のものがありますが、ではそのサインが出た時点で果たして本当に上がるという判断が出来たのでしょうか。

未来に対してポジションを明確化することは発生事後に理由をつけるよりもはるかに難しく、そして深い思慮が必要です。

正しさを証明するには事前に結果を予想して実行する

導き出した相関関係や因果関係が本当に正しいことを証明するためには事象発生前に結果を予想し、その検証を実際に実行することです。

その実行において本当に相関関係や因果関係が実際に作動していることを示すことができれば、その関係性が正しいことを証明できます。

後から理由を付けることは本当の意味での証明には成りえません。

最後に

コンサルタントはさまざまなロジックでクライアントを納得させることを仕事としていますが、実際に納得させるには未来に起こることに対して責任が持てる内容かどうかでしょう。

実際に結果・成果を導き出す分析を行うことは大変ですが、それが証明できればとても気持ちが良いものです。

皆さんにとって何かしらの参考になれば幸いです。

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