在宅勤務礼賛文化の始まりはギグエコノミーへの号砲

ワークスタイル
Florian WestermannによるPixabayからの画像

新型コロナ感染症パンデミックと共に始まった在宅勤務普及の波

在宅勤務・テレワーク・Work at Homeと呼び方は様々ですが、新型コロナウィルス感染症の蔓延に伴い、その感染リスク回避として在宅勤務が日本だけでなく各国政府から奨励されています。

企業側としてもこの在宅勤務奨励を機に、一気にワークスタイルを変革し、オフィスそのものを排除するあるいは小規模化するなどの動きが見られます。

日本の伝統的な大企業ですら、在宅勤務を本格的に取り入れるような動きになっています。

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在宅勤務は「本業」の時給勤務化を実質的に可能にする

本来、正社員の仕事はフルタイムなので日中の時間帯は全て「本業」に費やされることになっています。

しかし在宅勤務というワークスタイルの導入によって、実質的には仕事の成果さえ上げていれば、どの時間帯に勤務していようがあまり関係ありません。

したがって「本業」と言いつつも、投入時間をどんどん絞り込んでいくことによって、概念的には時給を設定して働くような仕事に近づいていくと思います。

すなわち、在宅勤務は本業の時給勤務可を実質的に可能にするのです。

日中であろうが本業以外の時間を副業に投下することは可能

であれば「本業」の時間効率を上げていけば、当然ながら日中に本業をしていなくても良い時間が発生します。

このような時間は副業に投入することが可能になります。

在宅勤務の発展によって、日中の時間帯に本業と副業の時間が混在するような世の中がもう来ているのです。

このような状況であればどちらが本業であるかわかりません。

ギグワーカーとは

ところで「ギグワーカー」という言葉をご存知でしょうか。

ギグワーカー(Gig Worker)とは、インターネット上のプラットフォームサービスを介して単発の仕事(ギグワーク)を請け負う労働者のこと。多くは企業に属さないフリーランスや個人事業主だが、企業に雇用されながら副業として取り組む人も一定数いる。そのようなワークスタイルを基盤とした経済形態「ギグエコノミー」における、サービス提供者側である。2010年代半ばから台頭した。

シマウマ用語集

この言葉自体は米国で生まれたもので、既に米国では5000万人以上ものギグワーカーが存在していると言われています。

日本でも最近のクラウドソーシングや副業の浸透に伴い、このギグワーカーという言葉や概念自体が普及し始めました。

在宅勤務の大規模普及は巨大なギグワーカー集団を誕生させる

上記で説明したように在宅勤務の大規模な普及によって、本業と副業が入り混じる勤務形態を選択できる人がどんどん増加するものと想像されます。

これによってこの細切れの副業、いわばギグワーク自体も、在宅勤務の普及に伴って大いに一般化するものと考えられます。

すなわち、一気に在宅勤務が普及すればそれは巨大なギグワーカーの潜在的集団を誕生させる可能性を秘めているのです。

ギグエコノミーが一気に活性化する可能性も

ギグワーカー集団の誕生は単にギグワーカーの人口が増えるにとどまりません。

そこには縦横無尽のギグワークの需要と供給、すなわち取引が発生します。

取引が発生すればそこに市場ができ、経済圏ができます。

巨大なギグワーカー人口の発生はギグエコノミーへの加速的進展の可能性を秘めているのです。

これは日本政府が推進している同一労働同一賃金の考え方にも通ずるものがあります。

いわば透明な市場ができれば、そこで取引される労働の価格も透明なものになるため、公平は取引環境が生まれます。

最後に

「災い転じて福となす」という言葉がありますが、今回のコロナ禍によって起こった在宅勤務へのシフトが、新たな経済圏を発展させるという大きな可能性を秘めています。

ギグエコノミーの進展によって、あなたのスキルが高い価格で他の会社に活用してもらえるかもしれません。

いまのうちから自分自身のスキルを棚卸しして、可視化しておくと良いでしょう。

変化を嘆くのではなく、この変化をどのように有効活用できるかという視点で考えていただければと思います。

皆さんにとって何かしらの参考になれば幸いです。

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