新型コロナのリスクをどのように評価すべきか

グローバル
Gerd AltmannによるPixabayからの画像

議論は二分 経済か生命か

新型コロナウィルスへの対応を巡って様々な議論が巻き起こっています。

その主たるものは「経済を優先するのか生命を優先するのか」というものでしょう。

無論のことどちらが正しいというのものはなく、どちらかを選択するというものでもありません。

結果としてGO TO トラベルキャンペーンにおいては様々な混乱もみられました。

政府、帰省めぐり矛盾露呈 「お盆」直前、混乱必至

ファクターXの存在はそろそろ肯定すべき

新型コロナウィルスによる経済への影響はいまさら説明するまでもありませんが、生命のリスクについて少し言及しておきたいと思います。

欧州あるいは米国においては人口当たりの感染者数が数百名あるいは1000名を超えるなど、深刻な状況になっています。

https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-chart-list/#infectionPer10Mpopulation

このような状況においては生命のリスクに対して敏感になるのはよく理解できます。

一方で日本については「自粛」という強制力をもたない比較的緩和的な政策を選択してきたにもかかわらず、感染者数としては相対的に低い状態を維持しています。

これについては「ファクターX」という言葉が取り上げられ、その原因についての考察が進んでいます。

「日本の対策は世界の中でも緩い方に分類されます。しかし、感染者の広がりは世界の中でも遅いと思います。何故でしょうか?? たまたまスピードが遅いだけで、これから急速に感染が増大するのでしょうか?それとも、これまで感染拡大が遅かったのは、何か理由があるのでしょうか?」と投げかけた。

その上で、「私は、何か理由があるはずと仮説し、それをファクターXと呼んでいます。ファクターXを明らかにできれば、今後の対策戦略に活かすことが出来るはずです」と感染拡大や死者の数が海外の他の国と比べて抑えられているとされる現状には何らかの要因があるとの見解を示し、それを「ファクターX」と名付けていると説明した。

https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5ed0aaacc5b648e0a1b7ff1b

このファクターXが何であるかについてはまだ追求ができていませんが、少なくともこれだけ感染者数や死者数が低い状態を見ればその存在は否定できず、日本においてはやはりこれが実際のリスクの姿なのだと言えるでしょう。

実際のリスクをどう定量化するか

ではその新型コロナのリスクをどのように評価すべきでしょうか。

ここに日本における死因別の死者数を挙げてみました(2019年)。

  • 癌: 39万人
  • 心疾患: 21万人
  • 脳血管疾患: 11万人
  • 肺炎: 10万人
  • 老衰: 12万人
  • 自殺: 1.9万人
  • 交通事故: 0.4万人
  • インフルエンザ: 0.3万人

新型コロナの日本における死者数は千人強です。

もちろん年間レベルではこれよりも新型コロナの死者は増えることは有りえますが、例えば交通事故を防ぐために自動車の利用を自粛しようということにはなりません。

また、インフルエンザの流行時期にテレワーク導入を全国レベルで行うという議論にもなりません。

やはりリスクに見合った対策とバランスが必要なのではないかと思われます。

本音と建前はここでこそ上手く使うべき

日本語には便利な言葉があります。

「本音と建前」という言葉です。

今風に言うなら「建前」はPolitical Correctnessということになるでしょうか。

おそらく本音の部分では「こんなにリスク低いのだから早く経済活動本格再開しなさいよ」というところだろうと思いますが、それをおおっぴらに言うことは様々な反発を招きます。

その本音を避けながら、上手く建前の中でそれとなく本音を伝えていくことが必要でしょう。

最後に

どのような行動にも必ずリスクはつきまといます。

全くリスクの無い行動は有りえません。

重要なことはリスクを正しく理解してリスクの度合いに見合ったアクションを取ることだと思います。

政府にも良識のある判断とコミュニケーションをお願いしたいと思います。

皆さんにとって何かしらの参考になれば幸いです。

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