新型コロナウィルスは仕事をどのように再定義したか

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新型コロナウィルスは仕事の本質を問う

新型コロナウィルスの蔓延にともなって働き方が大きく変化しました。

しかしながらその影響は働く場所の変化というレベルのものではなく、もっと深くて本質的に仕事が何を成果とすべきかを問いかけているのだと思います。

数ヶ月前にはシャープやユニクロがマスクを生産するなんてことは信じられませんでしたがいまでは普通のことのように受け止められています。

このように組織や顧客の変化に対応して役割や仕事を再調整していくことが職場のリーダーには求められています。

ここでは不確実な世の中において仕事や才能やスキルを要求される分野に対してどのように動かしていくかについて3つの考え方を挙げてみたいと思います。

その3つとは

  • 仕事を組織内で動かす
  • 自動化を推進する
  • 従業員を産業間で共有化する

というものです。

順に見ていきましょう。

仕事と人材を組織内で動かす

コロナ対応によって需要のある仕事は大きく変化しました。

例えば対面の仕事は大きく減少し、リモートでの対応を行う仕事の需要は増加傾向にあります。

また自動車産業の需要は減退したものの、医療やITのような業界の需要は増加しました。

このような動的な変化に対して既存の組織の枠組を越えて必要な人材を必要なタイミングで機動的に送り込むことができる仕組がある企業は変化に強いと言えるでしょう。

例えばCiscoのような会社は企業内部に人材仲介所を設けて仕事をタスクやプロジェクトに分解し、組織内のどこからでもマッチする人材を登用できる仕組を作りました。

このような仲介所の仕組があれば、採用凍結している状況においても病欠のメンバーの緊急リリーフを探したりすることもできます。

あるいは1名分の採用を考えていた仕事を3~4のプロジェクトへと分解し、それぞれにパートタイムで人材を登用して対応するということも可能です。

登用される側の人材としては新しい仕事やスキルを学ぶ機会を手にすることができ、プロフェッショナルとしての成長を促進することができます。

また、このように仕事を分解することに習熟できれば、オフィスで行う仕事・リモートで行う仕事に分けることができ、さらには地理的にどこで人材を雇う、登用するかをより自由に決めることができるようになります。

自動化を推進する

自動化を導入すれば仕事の信頼性は高まり、危険を伴う仕事の安全性は増し、時間拘束を伴う仕事はより人間らしい仕事をすることへ貢献してくれます。

このように危機においては、自動化によってより人間の付加価値を人間たらしめてくれる効果があるのです。

自動化によって仕事がなくなると思っている方がいるかもしれませんが、現在のような環境においてはむしろ自動化は必須のスキルと言えます。

自動化による雇用の減少を恐れるのではなく、自身のサポーターとしてどのように活用するかが肝要です。

従業員を産業間で共有化する

例えばこのコロナ危機によって仕事量が激減した航空やツーリズムのような産業から医療や運送や小売のような仕事量が増加した産業に人材を一時的に貸し出すことは、退職にともなう評判の悪化を防いでくれるだけでなく従業員にとって新しいスキルを学ぶ機会を与えてくれます。

このような調整を行う際、受け入れ側の企業は「どのようなスキルが必要なのか」を定義することが必要です。

このように必要なスキルを定義することは、自社にとって「本当に必要なものは何か」を真剣に考えるきっかけを与えてくれます。

一時的にではありますが、人材を貸し出した側にとっては少人数で業務を運営するためのコアスキルを認識することができます。

最後に

新型コロナウィルスによって非常に困難な環境になってしまいました。

しかしながらこの危機を乗り越えるための知恵を身につけることは、新しい仕事の形や新しい企業の形を考えさせてくれる良い機会でもあるといえます。

この危機を乗り越えることでより強靭かつ健全な組織づくりができるでしょう。

皆さんにとって何かしらの参考になれば幸いです。

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