能力を取るか信頼を取るか: 成果評価の誤謬

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Simon Sinekによるスピーチ動画: Performance vs Trust

リーダーシップやマネジメントに関するスピーチで有名なSimon Sinekによるスピーチの一部分の動画です。

Performance vs Trust by Simon Sinek

2分あまりで非常に短いのですが、とてもパワフルな内容になっています。

この内容の主な内容な「能力と信頼のどちらを優先するか」です。

ここでの答えは「信頼」なのですが、多くの組織においてそれが難しいことも説明しています。

能力も信頼も正比例していれば議論の余地は無い

能力が低く信頼できないような人物であれば組織に必要ありません。

これは疑問の余地は無いでしょう。

逆に、能力が高く信頼できる人物であればどのような組織であっても欲しいと思うでしょう。

能力と信頼が比例していれば特に問題はないのです。

しかしながら問題はそれらの特性が逆に出る人たちをどう扱うべきかです。

能力が高いが信頼できない人、能力が低いが信頼できる人、これらの人の優先順位はどうあるべきか。

そして現実的にどうなっているかが動画の中で話されています。

能力が高いが信頼できない人の影響

能力が高く信頼できない人は、その個人としては成果が出るかもしれませんが、周りに悪影響を及ぼします。

場合によっては、周りの従業員が退職していしまうということもあるでしょう。

それくらい信頼できない人の「毒性」は強いのです。

Simon Sinekはここで警鐘を鳴らします。

非常に多くの組織において、このような人にボーナスを多く出したり、昇進させるような仕組になっている、と。

確かに成果主義において評価するのは仕事上の成果のみです。

そのような環境においては、信頼を得られない人物であっても高い評価を受け、そして昇進されていくのです。

組織の中でさらに上位の役職に就けば、影響力も大きくなります。

すなわち悪影響の範囲もさらに拡大するのです。

能力が低くても信頼される人の影響

それでは今度は逆の場合です。

能力が低くても信頼される人であれば、周りにも好影響を与えます。

忠誠心を高めたりチームとしての協調性が高まったりという効果です。

そして能力が高く信頼されない人の逆パターンで、そのような人をちゃんと評価する術が組織に備わっていないことが多いのです。

ここでSimon Sinekは強く提言します。

「このような人をチームに入れなさい」

最後に

ビジネスの結果を追い求めるのであれば成果評価は自然な帰結です。

しかしながら、組織運営という意味において本当にそれが最適なのか、よく考える必要があるでしょう。

皆さんにとって何かしらの参考になれば幸いです。

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