この記事の内容
IQに性差はないがEQに性差はある
Emotional Intelligence 2.0というEQに関する書籍を発表したTalentSmartが優秀さに性別による違いがあるかどうかを調査しました。
その調査結果がなかなか興味深いので紹介したいと思います。
まずIQ、いわゆる知能指数については長年の研究結果によると男女の違いによる有意差はみられないとのことです。
すなわち、男性あるいは女性のうち、どちらかが高いということは無いというのがこれまでの見方のようです。
一方で心の知能指数をよばれるEQについては男女差があるようです。
全体像としては女性の方がEQについては優れているという結果のようです。
EQは全ての職種において、個人業績の58%に影響を及ぼすとみなされており、むしろIQよりも重要です。
そのEQが女性の方が優れているのは興味深い事実です。
男性は自己管理に強く、女性は社会認識や関係構築に強い
一概にEQと言っても全てにおいて女性の方が優れているわけではなく、男性にも優れている要素があります。
自己認識には有意な男女差はない
自己認識とは自分のことや自分の感情や傾向についてどれだけよく理解しているかということです。
ただこの項目については男性であろうが女性であろうがほぼ同じようなスコアになっており、性別による違いはありません。
自己管理は男性が優れる
自己管理とは感情から行動へ反映させる際にどれだけ自分自身でコントロールできるかということです。
この分野については明確に男性の方が女性よりも優れたスコアになっています。
ここについては成長の過程でどれだけ社交性を要求されてきたかにも影響を受けていそうです。
男性は一般的に感情に強いことを要求されることが多いのでその過程の中で鍛錬されてきた側面もあると思われます。
社会認識については女性の方が優れる
社会認識とは他人の感情や他人の経験をどれだけ理解できるかということになります。
この能力は他人のボディランゲージや会話以外の仕草などをどれだけ捉えられるかというものです。
この分野や女性の方がかなり有意に男性よりも能力が高い分野です。
女性は他人の世話をすることを期待されることが多く、その環境が社会認識を育んできたのかもしれません。
関係構築については女性の方が優れる
関係構築はEQの中心的な要素です。
なぜならば関係構築を行うためには、自己認識・自己管理・社会認識の全てを活用する必要があるからです。
最終的に、社会認識の強さに大きく導かれる形で、この関係構築については女性の方が優れています。
言い換えれば、EQにおいて最も重要な関係構築は女性の方が強いので、すなわちEQは女性の方が高いと言うことができます。
女性を活用しないのは社会全体にとっての損失
仕事の業績にとってIQよりもEQの方が重要であり、かつEQは女性の方が男性よりも強いのです。
男性が仕事の中心で稼いでいるというのは、狩猟時代あるいは農業や工業の時代の名残でしかなく、現在の第3次産業以降の世の中においてはむしろ女性の方が有利といわざるを得ません。
すなわち、そのように能力の高い女性を活用しないことは、一軍をずっとベンチに置いたままで二軍だけで仕事をしているようなものです。
女性を活用しないことは社会にとって損失でしかないのです。
最後に
EQが業績に最も影響するということは、職場の様子をみていてもよくわかります。
最終的に評価され、出世を勝ち取るのはEQにおいて優れた人です。
皆さんにとって何かしらの参考になれば幸いです。
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