この記事の内容
クライアントは事業撤退を検討中のB2Bメーカー
今回のコンサルティングインタビューのクライアントは事業撤退を検討中のB2Bメーカーでした。
全面的な撤退ではなく一部事業の撤退とのことでほぼ意思決定済とのこと。
残る事業にとっての運営をどうしていくかという中での1つのテーマについてのコンサルティングでした。
クライアントの最大の関心事は「風評被害」
今回のコンサルティングの依頼のポイントは「事業撤退時の風評被害をどのように回避するか」でした。
そのため事業撤退の経験のある人間にヒアリングを行っているとのことでした。
風評被害の中心として考えていたのはメディアからのバッシングよりも、たとえば、
- 顧客
- 代理店
- 地方自治体
等による避難を意識しているとのことでした。
特に残る事業にとっての影響という観点から、代理店への影響を気にしていました。
風評被害を事前に特定することはできるか
風評被害については、経験者が経験談を語ることは可能ですが、事前にその影響を特定することは困難です。
関係するステークホルダーを特定し、できる限りの説明を行っていくしかないと考えます。
可能な限り事前に説明できれば良いのですが、事業撤退という性質上、発表の事前の説明もまた難しいと言わざるを得ません。
上場企業であればなおさらです。
そもそも何のための事業撤退なのか
インタビュー中に強調したことは
「そもそも何のための事業撤退なのか」
ということです。
そこに事業撤退の大義があれば、その大義に基づいて実行するしかありません。
風評被害をあまりに恐れることによって大義が揺らいではならないのです。
どうもクライアントには、風評被害を恐れすぎてそもそもの目的を見失っているところがあり、そこを注意喚起しました。
最後に
事業撤退には当然ながら様々なリスクが伴いますが、まずは、
これを何のためにやっているのか
をはっきりさせることが必要と思います。
さもなければリスク管理が主体となって本末転倒になりかねません。
皆さんにとって何かしらの参考になれば幸いです。
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