公平なサービスとは何か

経営戦略
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公平性はとかく結果の公平性として捉えられることが多い

「公平なサービス」と聞くとどのようなイメージを持つでしょうか?

多くの人が「全く同じサービスを受けられる」というイメージを持たれるのではないかと思います。

すなわちこれは受け取った「結果」としての公平性を意味します。

しかしながらこれは本当に公平性と言えるのでしょうか。

利益が出ない顧客に同じサービスを提供することが公平か

例えばサービスを提供する企業からみて利益が出る顧客と利益が出ない顧客がいるとします。

もしかしたら、現在利益が出ない顧客からも将来利益が出るかもしれません。

しかしここではその将来の可能性については議論しない前提で記述します。

ここでの疑問は、利益の出る顧客と利益の出ない顧客に同じサービスを提供することははたして公平か、というものです。

利益を多くもたらす顧客は公平と感じているか

視点を反対側に移します。

いつもその企業から多額の製品やサービスを購入していて、多くの利益を与えている顧客が他の一般的な顧客と同様のサービスレベルしか得ていないとわかったら、その「上客」は「公平に扱われている」と感じるでしょうか。

答えはNoです。

企業からの目線で結果として公平なサービスを提供していることが、最もその企業に利益を与えている顧客からは不公平として捉えられます。

卑近な例を挙げます。

いつも大量に利用しているクリーニング店なのに他の客と同じように待たされる、同じように扱われる、渡される割引券も同じ、という状況はあなたにとって本当に「公平なサービス」を提供していると感じられるでしょうか。

それはサービスの内容が同じだから仕方がない。

そのように思われるかもしれませんが、しかしながら仕方がないという感情の向こう側には「本当はもっと良く扱われるべきなのに」という思いがあるのではないかと思います。

そのことをよく理解しておくことが必要です。

真の公平性とは差別化である

では真の公平性とはどのようなものでしょうか。

逆説的になりますが、企業にとっての公平性は差別化になります。

何だそりゃという感想をお持ちかもしれません。

しかしながら本当に自社の利益となる顧客にとって公平性を感じてもらうためには結果としての不公平を与えることが必要です。

最後に

特に日本人・日本企業は顧客ごとに差を付けることが苦手なように思います。

しかしながら、それは公平のためと思っているかもしれませんが、結果として与えている印象は不公平かもしれないという認識を持っていただければと思います。

皆さんにとって何かしらの参考になれば幸いです。

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