大阪府による新型コロナウィルス感染状況の解析がすばらしい

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Jason GohによるPixabayからの画像

大阪府が独自に新柄コロナウィルス感染症の状況を解析

2020年6月12日に大阪府新型コロナウイルス対策本部専門家会議が開催されました。

その席上で感染状況に関する大阪大学核物理研究センター 中野教授からの分析が発表されたのですが、その内容がすばらしいものになっています。

2020年6月12日(金) 第2回大阪府新型コロナウイルス対策本部専門家会議

有効であった対策・効果の無かった対策について明確に分析

この資料のすばらしいところは、各種の政策について有効なものとそうでなかったものを明確に指摘しているところです。

たとえば下記資料は感染者の収束スピードがどのように変化したかを示していますが、この4月1日から5月下旬までの収束スピードに変化がほとんどないことがわかります。

すなわち緊急事態宣言の有無と収束スピードにはなんら関係がなかったことになります。

有効な対策は水際対策・クラスター対策・早期検知

この中で中野教授は重要な対策として3点を挙げています。

  • 水際対策: 初期の中国からの旅行者や3月中旬の欧州からの帰国者を水際で止めておけばもっと抑え込めた
  • クラスター対策: 初期にクラスター対策を行えば収束スピードは2倍に
  • 早期検知: 重要ではあるが実効性としてはチャレンジ

自粛による経済活動停止には意味がないことが判明した

一方で、日本では自然減の傾向が強く出ており、自粛による経済活動停止の効果は見られなかったとのことです。

ただ、日本で自然減の傾向が強く出ている理由についてはいまだにメカニズムが解明されていないとのことでした。

最後に

中野教授のデータに基づく分析と忖度のない指摘には感服します。

今後の大阪府の政策・対策に期待したいと思います。

皆さんにとって何かしらの参考になれば幸いです。

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